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佐藤健治 萬福寺客殿・庫裏 建築流儀.comはアーキッシュギャラリーによる運営です

萬福寺客殿・庫裏
作品番号 1105【東京都八王子市】
temple

伝統とモダンデザインの融合

要望された外観は、「現在に合ったモダンスタイルでありながら“和”を感じさせる設え」というものでした。一方内装は「伝統に則った質の高い数奇屋造りで、格式の高い設え」が望まれました。機能、デザイン共、新旧様々な要素をバランスよく纏め上げ、この境内に相応しい客殿・庫裏になるよう期待されました。
新客殿は本堂の東側に並ぶ形で造営されています。屋根は3.5寸勾配銅板一文字葺きで、続く庫裏は2.5寸勾配、高さを変えながら続く棟や軒の連なりや、東西に走る廻廊が水平性を強調し、伸びやかな外観となっています。外装は桧材や自然素材の吹付、黒色タイルや花崗石、漆喰を用いて立体的に構成されています。廻廊の屋根や大きく張り出した軒が深い陰翳を落とし、モダンデザインでありながら寺院に相応しい趣のある佇まいになっています。
お寺は大切な人を弔う場であり、そこに訪れる人達の心に十分配慮したものでなければなりません。敬虔な気持ちやご親族の方々の思いに呼応し、永久の別れに相応しい空間、設えとなるように考えられています。仏教への信仰を大切に、ここを訪れる方々が心を寄せられるものとなるよう思いを込めて手掛けた作品です。

一級建築士事務所 矩須雅建築研究所
佐藤 健治
KENJI SATO

Data

作品番号1105
エリア東京都八王子市
規模・構造木造2階建
敷地面積2018.54 ㎡
延床面積663.85 ㎡
施工八大建設

[Photo:畑亮]


宮大工の技

中央の車寄せ階段を上ると敷瓦四半張りの玄関、奥に三十畳書院造りの大広間が続きます。廊下の左手奥が本堂で、二階には高僧が使う網代掛込み天井の特別和室があります。各設えとも宮大工の手による最上級の仕上がりになっています。
和風建築は構造部材や化粧材が全てそのまま仕上げになるので、表面的なデザイン処理だけでなく素材や部材の取合い、組み方を丁寧に検討、決定しなければなりません。そのため、工事に必要な原寸図は早い時点で全て起こし、現場での協議を重ねました。特に大広間は太い部材や長い部材を用いるので、伸び縮みも大きく難しい施工となりました。材の癖を読み経年変形を想定し、古の知恵と技を用いて一つ一つ丁寧に加工し組上げました。
大規模な木造のため、どのように合理化するかが大きな課題で、コスト、工期の面からプレカットによる工場加工と宮大工の手仕事によるハイブリット工法を選択しました。骨格は合理的にプレカットとし、緻密に仕上げる造作を宮大工の手に委ねました。それぞれの施工区分を調整することが重要で、複雑な判断が必要とされる難しい仕事でした。

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