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鋸南の家
作品番号 1021【千葉県安房郡】
large aperture

風景を大開口で切り取る

都心に住む夫婦の週末住宅として、またリタイア後の終の住処としての計画である。老後を考え起伏が少なく気候が温暖な南房総の山間に位置する田園の敷地が選ばれた。
最初に敷地を訪れた時に、南に流れる水路の土手一面に咲く草花、その土手越しに広がる田圃、背景に遠景の山並みという四季折々に豊かな表情をみせるであろう風景の構図に強い印象を受けた。これを十分に生かすために床面を田圃の高さまで持ち上げ、風景を大開口で切り取る構成が瞬時に決定した。開口を決定付ける庇高さを現場で慎重に調整して切り取る風景を決定した。庇がつくり出す深い陰影との対比によって、庭先、土手、田圃、そして遠景の山並がより鮮やかな色彩となって映し出される。
来訪した近隣の住民が「普段何気なく見ている風景がこんなにも美しいものだとは知らなかった。」と感動していた。この建築によって人と風景との関係をリセットし、その場に埋もれていた価値を再発見できたとすれば設計者として喜ばしいことである。

石井秀樹建築設計事務所
石井秀樹
HIDEKI ISHII

Data

作品番号1021
エリア千葉県安房郡
規模・構造木造2階建
敷地面積396.81 ㎡
延床面積121.87 ㎡
施工網代工務店

[Photo:K.Torimura]


現場で微調整を行う

土手越しの風景の構図を庇の作り出す陰影が色鮮やかに切り取る、それがこの住宅のハイライトであり、そのために高床の床高さ、庇の高さを現場にて慎重に調整している。
床高さは更地に架台を組み土手とのバランスを確認して基礎高さを決め、庇の高さは高床スラブ完成後に仮組みの上で高さを決定した。また、地域の施工性に配慮して木造架構を選択しているが、北側の駐車場の屋根にあたるカンチィレバーの寝室部を支えるために、吊り下げの要となる120ミリ☓300ミリの大柱を基礎に直接M16のアンカー2本で取り付けている。
アンカーセットには広い基礎幅の方が多少のズレをルーズホールで吸収できるが、木造としてのスケール感を残すために基礎幅を抑え、アンカーセットには極めて高い精度が求められた。そのため、木造ではあまり見られないテンプレートを作成してアンカーセットを行い高い施工精度を実現している。

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